【ジョブインタビュー】薬局の受付事務を経験してきたＭさん(31歳 女性)にインタビューしてみた！

 

皆さんは「医療に関わる受付、事務」と聞いて、どのようなお仕事を想像されますか？医療関係の事務職は実に様々です。医療機関とは病院なのか歯科医院なのか、動物病院なのかによって、知っていなければいけないことや知識も異なってきます。

 

今回は、調剤薬局受付事務でお仕事をされていたＭさんに、調剤薬局受付のお仕事ややりがい、意外な能力の生かし方などをインタビューさせていただきました。

 

働く前に知っておきたい気になるあれこれ、ズバリ聞いちゃいました！

これから医療系事務職を仕事として検討されている方はぜひ、選択の参考にしてみてくださいね！

医療受付事務と調剤受付事務、何が違うの？

 

医療事務では、患者さんの手術歴や通院に関するレセプトなど薬剤そのものより医療によった知識が必要になります。患者さんの健康管理や施術・手術といったものに対する請求がいくらになるのかというレセプト管理など調剤薬局と比べると、お医者さん・看護師さんなど医療の仕事と聞いて思い浮かべる代表的な他職種とのある程度の医療知識を理解したコミュニケーション能力が必要になるそうです。調剤薬局では、薬剤や調剤薬局内に置かれている商品の知識がより必要となり、医療事務と比べると薬剤の効能や飲み合わせといった「薬の知識」が必要になるようです。

調剤受付事務って、どんなお仕事？

 

調剤薬局に入って最初に目にするのが、受付でお仕事をされている受付事務の仕事です。患者さんと最初にコミュニケーションを取る、とても大切な役割のあるお仕事です。

 

具体的なお仕事は、患者さん対応とお薬に関するレセプト（お薬などの代金を計算した明細書）のシステムに入力、薬剤師が患者さんにお薬の説明をしている場に立ち会い、薬剤師の指示で必要な資材を提供することがあるそうです。

 

資材の提供？と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。例えば薬剤師が薬の飲み方を患者さんに指導している場に立ち合い、粉の薬を飲みづらい方に調剤薬局内に販売されているオブラートといった商品を薬剤師の指示で患者さんに提供することなどがあります。

 

薬剤師のアシスタントとしての活躍も、調剤薬局受付ならではのお仕事のようです。

職場環境や人間関係、大変なことって何？？

どんなに楽しい関心のあるお仕事でも必ずあるのがこれ。Ｍさんが現場で感じた大変だったこと、困ったことをスバっと質問してみました。かなり赤裸々に教えていただけたので、これからこのお仕事を検討される方はこのような時に自分ならどうするかな？を想像されると、より調剤薬局受付事務で働く自分を具体的にイメージできそうですよ！

 

管理薬剤師の方が調剤薬局の管理者としています。受付事務も複数いる場合があり、その方との関係に気を遣われたようです。薬剤師の知識についていくことは結構大変だったそうです。慣れていないと薬剤師のしていることが自分の仕事にどうつながるのかが理解し辛く、怒られてしまうこともあったそうです。怒られてしまったことは大変でしたがあとで振り返ってみると、仕事に必要な知識を与えてくれ、自分の成長に繋がる大切な出来事だったと感じられたようです。仕事に慣れるにつれて薬剤師や他の事務の方ともうまく仕事を回せるようになり、とてもよい雰囲気でお仕事を続けることができたそうです！

調剤受付事務のやりがいを教えて！！

患者さんが健康に生活していくことをお手伝いできる仕事、という点に最も遣り甲斐を感じていたそうです。そして薬の知識が身につくこと。薬事法などの規制から他者に対して積極的にお話することはできないそうですが、ご自身が市販薬を使用する際には大変役に立っているそうです。効能やほかの薬との飲み合わせ、食べ合わせを意識して使用できるようになるそうです！困ったときは薬剤師に相談することを勧めるなど、日常生活でとても役に立っているようです。勉強はご自身で本を買ってされたそうですが、生活に密着した知識を身に付けられたとお話してくださいました。

 

私も薬局で同じような効能の薬をたくさん並べてどれを買おうか迷うことがありますが、お薬の知識があると選ぶ基準がもっと具体的になりそうですね。

 

調剤薬局受付としてお仕事をされる中で、本に書かれている内容を直接薬剤師などの詳しい方に無料で教えていただいたり、調剤受付担当向けの講座なども利用できたりして働きながら生活に役立つ知識も身に付けることができ、とてもお得な感じがしますね！

未経験だから、ちょっと不安。初めての人でもできるのかな？

Ｍさんが最も感じるのは、知識のあるなしより周りとコミュニケーションを取ることが得意な方がよいと思う、とのことです。調剤受付で必要となる専門知識は働きながら徐々に身に付けることも可能な部分は多いようです。患者さんや共に働く他職種や他者と会話することを通して学ぶことも多く、お話をすることが好き！という方にとってはとてもやりがいの感じられる楽しいお仕事のようです。

 

また販売や工場作業員など、まったくの別業種から転職された方はたくさんいらっしゃったようです。転職で来られた方は調剤薬局の仕事をすることで「手に職が着く」と考えて選ばれたそうです。実際にＭさんが一緒にお仕事をされていた方のうち、ご家族の都合などで退職され別の場所で調剤薬局受付事務としてお仕事をされている方は多い、ということです。

 

女性の場合、お子さんの関係で時間を制限されることに加えてパートナーの転勤で離職せざるを得ないケースも多いですね。その場合でも、調剤薬局受付事務のお仕事はどこに行っても仕事に繋がるスキルとして、とても魅力的ですね！

調剤薬局受付事務は、医療事務や歯科医院での受付事務にスライドすることもできるようでとても汎用性の高い職種、ということも教えていただきました。

これから結婚・育児、介護など、お家のことと両立が必要だけど、続けられる？

Ｍさんのいらっしゃった調剤薬局受付は結婚や育児、介護などといった家庭生活とのバランスを考えてお仕事をされている方がほとんどだったそうです。週に2～3日、数時間だけという働き方で来られている方もいらっしゃったそうです。勤務もシフトの場合、曜日も時間も固定で来られる方など様々。お休みが固定でき、どうしても出られないときもほかの受付事務の方に変わっていただくなど、フレキシブルな働き方ができていたそうです。仕事に慣れてさえしまえばパートやアルバイトで決められた時間だけ働くこともでき、「働き方を選ぶ」という点でも非常に魅力的なお仕事のようですよ！

 

また、家族のことなどでお休みを得られやすいように自分自身の管理は徹底してされているようです。特に、体調管理を優先して私生活を過ごしていたそうです。お客様が病気で来られていることを考えると、自分が病気を遷してしまわないように気を付けていらっしゃるようです。もちろん、自分が拾ってしまわないような気遣いもされているということでした。自分の体調や家族、一緒に働く人の体調や患者さんのことも考えて生活をしていたら、健康的な生活が自然とできていた、ということでしたよ！

この仕事で得られたお得な能力って？私生活で何か役立つことはあるの？

Ｍさんが最も感じているのは、お薬の知識が身についたことのようです。Ｍさんも、お仕事を始めたときはお薬の知識は全くなかったそうです。しかし、毎日お薬を目の当たりにして、そのお薬の効能を薬剤師に聞いたり自分で勉強したりするようになりお薬の知識が身についた、ということでした。退職される頃には、お薬の名前を聞くとどのような効能があり、何のために飲むのかわかるくらいの知識を身に付けられたそうですよ！

その知識は、自分が市販のお薬を買うときにとても役立っていてやってよかった！と思われているとのことでした。

まとめ

いかがでしたか？

今回のインタビューを通して、知らなかった調剤受付事務のイメージがさらに具体的になりました。ご家族の都合で退職しても、新しい仕事が見つけやすい。時間や曜日を決めて働くなど、働き方を選びやすい。私生活で役立つ、薬の知識が身につく。など。調剤薬局受付事務の新たな魅力を発見できました！皆さんにとっての魅力はなんでしたでしょうか？

具体的にお仕事情報を見て、新たな魅力を発見してみてくださいね！